年間約100件以上のプロジェクトが途切れることなく走るIT系企業X社のデータベース兼インバウンドマネージャーとして従事するAさん。それぞれのプロジェクトを円滑に、かつ正確に進めるためのノウハウを伺いました。
――日々どんな業務に携わっていますか。
X社の様々な部門からの依頼に合わせて、共有の顧客データベース(CRM)からDMやEDMを発送するための顧客リストを精査・抽出し、その発送・配信準備から発送後の履歴管理、またイベント開催後の参加者データの反映まで一連の業務を担っています。
――どんな依頼が多いのでしょうか。
一番多いのはセミナー案内のDMやEDMで、その配信数は多いときで10,000件以上に達する場合もあります。また、セミナー配信に合わせてインバウンド業務も発生します。主に、セミナー内容に関する問い合わせや欠席の連絡を受けたり、当日であれば開催場所の案内をしたりと、セミナー事務局としての業務を担います。またDMやEDMを受け取ったお客様からの住所変更や配信停止依頼など個人情報の変更についても対応しています。
実務担当者は別にいますので、私のほうでは、特にお客様からの問い合わせに対するメール返信の際の個人情報の表記に間違いがないかどうか、細心の注意を払っています。
――その他に業務として担っていることはありますか。
その他には、メルマガ配信があります。メルマガには、コラム連載形式のもの、X社クラブ会員向け新着コンテンツの案内などがあります。この種類によって、2週に1回、月1回、2ヶ月に1回と配信ペースが変わるとともに、業種、規模、地域によっても配信数にも違いがあります。
月によっては、DMやEDMとは別に、合わせて7000件以上のメルマガ配信作業を行っています。
――完全にX社の広報部隊としての役割を担っていますね。
はい。なので、間違いは許されません。一度DMやEDM、メルマガ配信後は一定の期間空ける必要があるため、誤送信防止のため配信後に必ず行っているCRM上への識別フラグ付けは忘れないように特に気をつけています。前回いつ送付したのかということを常に確認できるようにしています。
――セミナーやメルマガの種類もたくさんある上に、送付・配信スケジュールもまちまちですが、プロジェクトごとにある細かいタスクをどうやって管理しているのでしょうか。
一部リモート環境ということもあり、ExcelベースのWBSやOutlookなどの共有したツールでの管理はしていません。チーム内では、すべてメールベースで作業依頼をし、情報共有をしています。また、毎日実施しているテレカンファレンスで、調整役としてX社に常駐しているメンバーと作業内容とスケジュールの意識合わせや、問題点の共有、確認事項のフィードバックなどをしています。
――個々の作業スケジュールは、個々人の管理に任せているのでしょうか。
各メンバーがどんな作業をしているのか、作業の進み具合はどうか、あるいは問題点などは、日々の日報から把握できますので、各メンバーの作業スケジュールまで管理者側で立てるほどの必要性は今のところ感じていません。むしろタスクとして何があるのか、を常に押さえることのほうが重要だと考えています。
ただ、難点もあります。メールベースでの進捗管理は、全体としてのタスクの種類とそれに付随した作業ボリュームや完了・未完了タスクを瞬時に把握できますが、日付軸でのタスクの前後関係が把握しにくい点があります。なので、それを補完するために、別途マンスリーのスケジュール帳を利用しています。
――そのスケジュール帳もすでにいろいろなプロジェクトのタスクがぎっしり記入されていますね。予定外のプロジェクトが入るとタスク調整が難しそうですね。
はい。平行していくつかのプロジェクトが走っている上に、突発的な新規のプロジェクトが入ってくることも多々あります。細かいタスクの調整には、実務担当者の作業スケジュールの空き状況が大きく関わってくるところでもあるので、それぞれのプロジェクトの締切日(実行日)を第一に、調整可能な部分で妥当なスケジュールを見出し、予めお客様の了承を得てから作業を進めるようにしています。
そして、どんなに小さなプロジェクトでも、やはり最終的にはプロジェクトの納期を守ること、は必達です。
プロジェクトごとにある細かいタスクの進捗管理とともに、それをチーム内で常に共有し、調整し、改善してきたからこそX社から信頼され続けてきた、その秘密を教えてもらった気がしました。よりスムースに仕事を進めるための改善点も、自らの目標として明確に掲げているAさんの今後の活躍にも期待しています。年明け早々ゆっくりしていられない状況の中、取材へのご協力有難うございました。