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エグゼクティブインタビュー 第10回

システム・ロケーション株式会社 代表取締役社長 千村 岳彦氏にお話を伺いました。

更新日
2008年07月03日

Bridge Executive Interview ~ 第10回 ~


世界を見据えた新たな市場の開拓へ



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---第10回は、オートリース業界において新しいビジネスモデルを確立し、2年前にJASDAQ上場も果たしているシステム・ロケーション株式会社の千村氏に、起業のきっかけから今後のビジネス展望についてお話を伺いました。(※千村氏のプロフィールはこちら

写真左_弊社代表吉田
「本日はお忙しい中お時間を頂戴いたしましてありがとうございます。御社は、車両再販業務支援、システム業務支援、営業業務支援を柱に、非常にユニークなビジネスモデルを展開していらっしゃいますが、もともと今のようなモデルを考えて起業されたのですか?」


写真右_システム・ロケーション株式会社 代表取締役社長 千村 岳彦氏
「いえ、最初はコンピューターのビジネスを、例えば汎用機環境のコンバージョンセンターなどをやろうと考えていました。しかし、時代の流れは汎用機からクラサバへのダウンサイジングの方向へ進み、汎用機の時代ではなくなってきたことから、他のビジネスを考えるようになったのが現ビジネスモデルへのきっかけです。既に会社も辞めていましたし、新しいビジネスを始めるしかなかったわけです。(笑)」


吉田
「ビジネスとして自動車リースに目をつけた要因は何だったのでしょう?」



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千村氏
「もともとコンピューターのリースビジネスに携わっていたので、リース業界における総合的なノウハウや経験は豊富に持っていました。またリースビジネスは多品種にわたり、様々な品種に特化したリース会社が有りますが、中でもオートリース会社のシステム化が遅れている事を知っていました。そこで、私が最初に目をつけたのがオートリースの出口、すなわちリース満了車(リースアップ車)再販分野です。従前はオートリース会社のリースアップ車再販部門が中古車会社と個別相対でリースアップ車の値決め再販を行うと言う仕組みでした。しかしこれでは、個人の“経験”や“知識”に依存し、再販に関する“基準”のばらつきが起こるのも当然のことでした。そこで、オートリース業界の再販分野に関する“経験”や“ノウハウ”を共有できるようなビジネスモデルはないかと考えたわけです。こうした背景から着手した事業がリースアップ車専門オークション(入札会)です。競争原理を利用し公明正大に価格が形成される市場の構築を目指してスタートし、多くのオートリース会社様の支持を得られたわけです。加えて入札会事業を数年続ける中で、リースアップ車の取引データが蓄積します。こうして、自社で持っている膨大な車両データや、過去のリース満了車販売実績をもとに統計学を用いて解析した残価算出のロジック、ディーラーやメーカーの車両カタログ情報等を合わせたビジネスモデルの運用が始まりました。」


吉田
「なるほど。オートファイナンスの分野では独自のノウハウをお持ちですよね。御社もB2Bでビジネス展開されていますが、営業体制で何か工夫されていることはありますか?」

千村氏
「自社のサービスを展開する上で営業に求めるものはやはり“提案力”です。オートリース市場でのノウハウや提案力の習得は簡単なことではありません。提案力強化という意味でも一般の営業部隊と、新規事業を担う事業企画チームとで営業チームを2つに分け、相乗効果を出しながら営業活動を展開しています。」



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吉田
「営業活動の分業ですね。まさに弊社ビジネスとも通じる戦略です。その中でも、御社が持っている“自動車流通市場の取引情報を蓄積できる仕組み”というのは、強力な武器だと思いますが、いかがですか?」


千村氏
「かなりニッチではありますが、様々な自動車の取引情報が蓄積されている、というのは大きな強みだと思っています。また、それらの取引情報を中立的に分析し、車両の将来残価や現在価値の算出を可能にしたことで、お客様の提案に役立つツールの提供ができていると自負しています。」


吉田
「とてもユニークな市場を独自の強みで開拓されているので、今後の見通しも明るいと思いますが、近年、自動車市場を取り巻く環境としてはいかがですか?」

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千村氏
「非常に厳しいですね。このところのガソリン高騰や若者の車離れなど、自動車業界を取り巻く環境は厳しいです。自動車業界全体は海外市場に活路を見出していますが、日本では、自動車そのものの需要が減ってきていますから、今後、より一層厳しくなるのではないかとい思っています。」


吉田
「新たな動きとして、新リース会計基準の適用が始まりますが、それによって何らかの影響はありそうですか?」


千村氏
「先にも触れた通り、ガソリンの値上がりにも拍車がかかり、自動車の需要は減少傾向にあります。そうなると、自動車の枠だけでビジネスをしていくのは難しいと思っています。そこで今までの当社のビジネスモデルのドメインを拡大しようと考えております。具体的には現行ビジネスモデルの水平展開、すなわち自動車以外の一般リース物件の再販、再販データ蓄積、残価設定システムの構築です。これは先に触れた新リース会計基準への対応でもありますし、総合リース会社に対しオペレーティングリースへの参入を容易にすることになります。加えて今着目しているのは、動産担保融資(ABL:Asset Based Lending)で、動産を担保にする、つまりは在庫を担保にしてお金を貸す、という手法です。ABLは、米国では一般的な融資手法であり、融資残高は全貸出金額の19%を占めるほど普通に行われているもので、日本でまさにこの市場を作り上げようとしているところです。在庫価格の評価は、我々のビジネスノウハウや仕組みで応用ができると考えています。」

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吉田
「動産に対する融資ということですか?」


千村氏
「そうですね。日本は金融分野で欧米、欧州に遅れをとっている傾向は否めませんが、“モノづくり”という視点ではまだまだ世界を席巻しているし、中古品も日本から世界中に流れている傾向があるので、“自動車”だけではなく幅広く日本の“モノ”に焦点を当て、“モノ”の価値を金融事業に応用展開する動産金融工学の領域も視野に入れています。そこには、リース物件処分等で培った経験やノウハウを持つリース会社の介入が不可欠で、リース会社も含めた動産と金融を結びつけるようなデータベースの仕組みを作り、ゆくゆくはプラットフォームを提供し、共有することで、更なるビジネスモデルを確立していきたいと考えています。」


吉田
「市場規模、ニーズは多大に広がりそうですね。御社の更なる増収に羨ましさを感じつつ、これからの御社のビジネスの発展も楽しみにしています。本日は貴重なお話を有難うございます。」


プロフィール

千村 岳彦(ちむら たけひこ)氏
システム・ロケーション株式会社 代表取締役社長

1960年、神奈川県出身
1983年、慶應義塾大学商学部を卒業
山一證券、日本アイビーエム(旧CSL)を経て1992年に当社を創業


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